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春に散る:沢木耕太郎氏の朝日連載がもたらしたもの

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朝日新聞に連載中の『春に散る』が
今月末で終わる。
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(C)asahi.com

新聞連載を読み続けられない。

というジンクスを吹き飛ばした、この作品の魅力は何だろうか。

著者のファンでも先が読めない

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著者の沢木耕太郎と言えば、多くのバックパッカーを生み出した名著
『深夜特急』で御馴染みでもあり、新聞連載では、
カシアス内藤を題材にした『一瞬の夏』以来実に

35年ぶりの連載

となった。

物語は、米国で複数のホテル経営をしている元ボクサー広岡が、
かつて教えを請うた名トレーナーの居る地、キューバに向かうが、
その後心臓発作を起こし、日本に帰国する事となる所から
本格的に展開していく。

そこで彼は、かつて所属していたボクシングジム、
真拳ジムの会長の娘で、現会長の令子に出逢い、
昔自分を含め『四天王』といわれていた元ボクサー、
佐瀬、藤原、星がどうしているのか訪ねていく。


そこから、広岡が不動産を斡旋して貰った業者の受付・佳奈子や、
居酒屋で出逢った、広岡のかつての対戦相手の息子・翔吾が関り、
物語は思わぬ展開を見せていった。
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(C)asahi.com
その様は、著者・沢木氏のファンであっても、展開が読めないらしい。

物語の展開の巧さというだけでは片付けられない、
読み続けられる新聞連載の魅力とは何だろうか。

高倉健をイメージして作った主人公

『春に散る』は、沢木氏が著者という事で、
読もうとトライした人も多いはずだ。

その中には、

初めて新聞連載を読んだという人も居る。

それが続いているという事は稀有な事だ。

沢木氏は、主人公の広岡を高倉健をイメージして作ったらしい。

広岡だけでなく、沢木氏は、高倉健をイメージして作った話が
何本かあるらしく、『春に散る』は高倉氏の生前に沢木氏が
概要を話したものの1つだったそうだ。

だが残念な事に、高倉健は、自分のイメージではないと
断ってしまったらしい。

それだけでなく、各キャラクターが魅力的で、その
さりげない台詞に魅力を感じるのか、連載を読み続けている人が
ツイッターで、心に響いたセリフをつぶやいているのも目立つ。

単行本売れ行きも期待出来る

連載終了にして、この小説もはや
単行本が待ちきれない

という読者が出てきているから驚きだ。
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(C)twitter.co.jp
毎日読んでいる人も居るのにである。

毎日まめに切り抜いて連載を保存している人の中には、


原版を捨てられないという人もいる。

こうした人は、かさばるのであればスキャンして『自炊』するしかないだろう。

どちらにしても、沢木氏の『春に散る』は、
ボクシングや新聞連載に何の興味も持たなかった人を
巻き込んだという点では成功なのではないかと思う。

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