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こども食堂、学校朝食や地域サポートに広がりを見せるか?

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親が忙しくて朝食を準備できない、経済的な理由で朝食を食べる事が出来ないという事情を持つ子供たちの為に、朝食を出す場が各地に生まれている。

『こども食堂』が朝も活動を始めたり、地域のボランティアが学校の中で提供したりと様々だ。その一方で、学校で朝食を出す在り方には、子供を持つ母親たちから賛否両論の声が上がっている。その理由はどこにあるのだろうか。

補助金やボランティアの支えで成り立つ学校朝食

大阪市立西淡路小学校では、’16年11月から、週三回、家庭科室で、朝7時半から『朝ごはんやさん』を開く。

はじまったきっかけは、地域の活動協議会長の表西(おもてにし)弘子さん(73)が、ニュースで『こどもの貧困』を知った事だった。

地域の子供を守りたいと、表西さんは校区の60~80代の子育てが一段落した世代11人に声をかけ、食事ボランティアを行う異にした。現在では4人が交代制で調理を行っている。


©mainichi.jp

メニューは主食である、ご飯やパンに、おかず、お菓子、飲み物がついて、子供の負担金は一食あたり実費の4分の1の50円。足りない分は、フードバンクは市の補助金で賄っている

全校生徒410人に申込書を定期的に配り、利用する子供は30人。多い時で50人になる。人数にして平均全校生徒の1割が利用している事になる。

大阪では他にも堺市福泉東小学校が、’17年5月から月1回、学校のとなりの集会所で100円の朝食を提供している。
学校通信で参加者を募り、これにより、子供の遅刻や孤立を防ぐのが狙いだ。

大阪府が、’16年に小学校5年~中学2年の子供を対象に実施した調査によると、朝食をたべていない子供は一割いる。

この調査は年齢を区切っている上、調査に応じた家庭に限られたデータなので、潜在的に朝食を満足に食べられない子供はもっといると言っても過言ではない。

私は現在問題となっている子供たちの親世代だが、私の住んでいた地域でも既に、共働きの家庭の一部では朝ごはんを食べてきていない同級生はクラスの一割は居た。その同級生は親から『給食で朝ごはんの分も食べてきなさい』と言われていたのを思い出した。貧困は連鎖になっているとも言える。

先程の、西淡路小学校でも、様々な家庭の子供が『朝ごはんやさん』を利用するが、ボランティアの人々は、あえて子供たちの家庭の事情を根ほり葉ほり聞かない。それは何故なのか。

子供たちはふれあいに飢えている

大阪よりも早く、小学校の生徒の朝ごはん提供に取り組んでいたのが高知県だ。

高知市の第四小学校では、’14年12月から『お話モーニング』と題し、地域の人や大学生が協力し、月に1~2回、朝食を準備している。
メニューは、ご飯と季節の具の入った味噌汁だけだが、前日に仕込む味噌汁は10リットルというのだから児童の参加数は並ではない。


©kochike.pref.kochi.lg.jp

『お話モーニング』を取り入れた校長の依岡雅文氏は、『子供にとって大事なのはふれあい。ただ食事を提供するだけじゃだめなんです』と過去の苦い経験から語る。

依岡校長は、前の赴任先で朝ごはんを食べさせて貰えなかった子供の分まで家でお弁当を作って、校長室で一緒に食べていた。ある日、昼食の時間に用事が挟まり、どうしてもその日は、その子とお弁当を食べる事が出来ないので、その子に『今日は1人で食べてね』というと、その子は、結局お弁当を食べなかったというのだ。

子供のペースを乱さないのは、朝ごはんも同じ。一時期の満足で終わってはいけない。
学校朝食を出す目的は、子供が朝ごはんを食べる習慣が付くか、それにより自立する事ができるかという事が何より大事なのだという。

また、高知県では、’13年に児童生徒の生活スタイルについて調査を行っており、自己肯定感の低い子供程、朝食の欠食率が高く、自己肯定感をもつ子供の差が3倍になっている事が判明している。

こうした学校朝食に対して、賛否両論の声が母親たちの間で上がっている。実際にSNSに寄せられた学校朝食への意見は、どの様なものだろうか。

母親たちからは賛否両論

学校朝食に反対する親や、マメな人や、育児で自分を認めて貰いたい人、子育てはこうあるべきという観念を持つ人が多い。

『朝食を作るのは親の仕事であり、その背中を見る事で成長する』、『朝どんなに忙しくても子供と一緒に親子で食事をする事でしつけが出来るのに』という意見や補助金を使う事への抵抗感が反対意見としてあがっている。

その一方で、もろ手を挙げて賛成している人は、どうもデータだけ見ている人や、本音を言うと朝食づくりぐらいサボりたいという親が現状だ。

中にはかなり手厳しい意見もあり、本当にご飯を食べられない子供や、学校に行く事も出来ない困窮している子供が、学校朝食に行けないのがおかしいという意見も上がっている。

この様な経緯もあり、自治体では、まだまだ二の足を踏む所があるのが現状だ。
私が思うに、学校朝食を行っている自治体は、地域の参加者に気持ち的に余裕があり連携が取れている所なのではないかと思う。

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