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日本の商品の『現地化』成功例は、判り易い例でいえば、
江崎グリコ・タイ法人のポッキーである。
手を汚さず、ながら食べ出来るお菓子というのがウケただけでなく、
味も現地のものを研究した。
サイズも、レギュラーサイズ18バーツ(60円)の他に、
5バーツの小売パッケージも用意し、
誰でも気軽に食べられるお菓子にしたという2点が成功の秘訣である。
この様に、日本で成功したビジネスを
『郷にいれば郷にしたがえ』方式でローカライズさせた
成功させた例もしくは、海賊版はあるのだろうか?
原型をとどめていない形で海外進出する牛丼屋
日本では、脂身入りのバラ肉を使い丼で出す吉野屋の牛丼。
所かわって米国では、牛丼は、
サラダとコーラがついたプレートランチになっていた
信じられないのは、牛丼店なのに、ケーキまで売っているという事。
タイでは『すき家』が’11年に進出した際に、
タイ人むけにあわせたメニューとして
蟹と卵を使ったタイカレー丼・プーパッポン丼まで発売された。
タイには同年に吉野家も進出しているはずだが、それ以上に
現地で問題なのが、
吉野家そっくりの、牛野屋という牛丼屋。
メニューまで、まったくもってそのままなので、実に紛らわしい。
以前は本家より美味しいという話だったのだが、
殆どセントラルキッチンで作っている『本家』と違い、
味にバラツキがあるのが、こちらの惜しい所である。
マレーシアでは、牛丼ラーメンという、もはや
牛丼の原型をとどめていないものまで売られている。
日本の牛丼が、かろうじて『原型』をとどめているのは
知る限りでは上海だけになるかもしれない。
逆転の発想で国内ヒットを作る
日本と同じものが売れなかった代表作がカップヌードルである。
これは今では、現地の味、食文化にあわせてカスタマイズする事で
売れるようになっている。
メキシコ版はチリ風味、インドはマサラ風味、タイはハーブ風味。
インドネシアはイスラム教徒を考慮し、豚由来成分を使わずチキンスープ。
シンガポール版、フィリピン版、香港版、
上海版は日本のシーフードヌードルと似た風味と味を変えている。
意外に苦戦したのが米国らしい。
米国にはカップ麺という概念がなく、キャンベルのチキンスープの様に、
スープの中に麺が浮いているという概念で
売り出さなくてはいけなかったそうだ。
その為に麺を短くし、具沢山にする工夫をこらした。
この他にも米国では電子レンジでパスタをチンする習慣があり、
この様な米国の習慣から、日本でもヒットしている
『電子レンジでチンするリゾット、パスタシリーズ』が
出来たといっても過言ではない。
ぼんち揚げが、世界進出の日も
かれこれ15年ぐらい前の話だが、
米国人の友人が、帰国の度に買って行った意外なお土産が
ぼんち揚げ
だった。
彼女曰く、この程よい硬さと厚みとクリスプ感と油っぽさ。
市民権を得られそうな甘醤っぱさは、きっとウケるだろう。
という事だった。
15年たった今はどうだろう。
ぼんち揚げのバリエーションになっている、カレー揚げだけでなく
柿の種がカメダクリスプ
と名前を変えてうりに出されている。
昨年、日清食品ホールディングス(HD)は、ぼんち揚げの商標をもつ、
老舗菓子メーカー『ぼんち』と資本業務提携契約を締結した。
となると日清のバックボーンを経て、ぼんち揚げも
有名になる日は近いかもしれない。
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