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自分の家を開いてる部屋を第三者に貸すAirbnbが大盛況な中、
その勢いを妨げるかの様に、立ちはだかるのが、
立地がいい所に建っているのに、空き家扱いになっている
高齢者名義の住宅。
NGOの『空き屋再生プロジェクト』にも、ひっかからない。
はたまた不動産管理会社が運営する
空き家管理会社のデータベースにもない。
これらの物件
お墓を永代供養にしたいのに、出来ない家と同じぐらい
事情は複雑なのだそうです。
司法書士でさえも頭を抱えるこれらの案件。
問題の種は、高齢者の不動産に関する概念の違いでした。
戦後、戦前世代は家=財産だと思っている
戦後戦前世代は、
家=財産
だと思っている人があります。
特に田舎から都会に出てきた、
親戚兄弟が1つ屋根の下で暮らしていたので、
家を建てる事だけが夢だった、という戦後の人にとって、
家は自分の死後も大切にしてほしいもので、
子供もしくは親族に住み続けてほしいものなのだそうです。
引き継ぐ子供世代からしてみれば、余程の思い出があったり、
立地条件や治安、その土地の人間関係でもよくない限り、
その場に住むメリットはないわけですから、
不動産=重荷になる事もあります。
居住者が病気、認知症になった場合に問題が浮上する
この様に、独居老人もしくは高齢者夫婦が住んでいる家の
相続問題が浮上するのは、彼らが病気になり、家を一時的に
『空き家』にしなくてはいけない時が来る時です。
80代の老夫婦が住んでいた家で、
ご主人が先になくなり、奥さんは、背骨を圧迫骨折した後、
老健に入居、そのまま帰らぬ人になったケースがあります。
彼女が3年近く老健に入居していた為、親族や生前親しくしていた人たちが、
彼女の家に定期的に清掃に行き、空き家に見えないように
していました。
3年も空き屋状態なら、何故第三者に貸して
老健の入居費用にあてないのかと、
この人に聞いたところ、
空き家だとしても家を他人に使われたくない
というのです。
この様なケースは、彼女が業突く張りだったからというわけでなく、
高齢者によく見られるケースで、不動産分割相続で揉めるケースは、
これにあたります。
最後は死ぬのを待つしかない
この話には、続きがあります。
この手の築何十年も経過した不動産は、
ローンを組めない方などに売れるという話があり、
幸いにも売り手が見つかったのですが、売却後の
相続で揉める事になりました。
絶縁を申し渡された高齢の親族が、訳のわからない理由をつけ
相続欲しさに戻ってきたのです。
彼女以外の親族は高齢もしくは遠方、身内に要介護者が居る
ということで永代供養を望み意見が一致しているのに、
80超えて独身で、好き勝手に生きているこの人の都合だけで
引き墓もできないのだそうです。
流石にこれは、司法書士の方もあきれたという話です。
どこの親族にも面倒な方は居ますが、死ぬのを待つしかない
というのはまさにこの事です。
相続でもめないために
この様な事から考慮すると、
これから結婚される方、既婚の方でも不動産やお墓、介護では、
揉めることは多々あります。
介護はいつやってくるかわかりませんが、
不動産の処理とお墓の処理は、老後処理の一環として
生前にしておく事をお勧めいたします。
戦後の親世代は、不動産を残すことや、
お墓を残す事=子供と先祖に出来ること
という概念でしたが、今は違うのです。
ある一定の年齢からは不動産=老後の担保。
お墓=子供に残さず永代供養。
という概念で、後始末をしておく事が
ムダな揉め事を防げますので大事だと思います。
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