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渡瀬恒彦・多機能不全で死去~早すぎる死に業界から惜しむ声~

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今月14日に、胆のうガンから多機能不全で亡くなられた俳優・渡瀬恒彦(享年72歳)の告別式が、17日に東京世田谷の耕雲寺で営まれた。

妻の、い保さん(69)に見守られ出棺し、祭壇は渡瀬さんが好きだった小さな洋ランのオンシジウムで棺を囲んだという。

(C)東京スポーツ新聞社
4月スタートの『警視庁捜査一課9係season12』の準備の為、闘病しながら亡くなる前日まで打ち合わせをしていたという渡瀬さんの死を惜しむ声が続いている。

初期はアクションスターだった

渡瀬さんは、’44年7月28日、島根県安来市出身のAB型。

(C)toei-management.com
学生時代から空手の有段者で、兄・渡さんは青学の空手部、渡瀬さんは早稲田の空手部でした。

兄が日活のスターになったにも関らず、俳優稼業にさらさら興味がなかった渡瀬さんは、電通に入社したものの、当時の東映の社長、岡田茂氏に口説き落とされ、’70年東映公開の映画『殺し屋人別帳』で主役デビュー。

その後は『仁義なき戦いシリーズ』、『不良番長シリーズ』など’70年代のヤクザ映画やアクション作品に出演。

渡瀬さんは芸能界最強男伝説を持つ事で有名で、その武勇伝の数々は同業者を震え上がらせた程。

若い頃はトラックを横転させるカーアクションをスタントダブルなしで行う体当たりアクションもやったそうです。

米兵3人相手に戦った、強面で知られる同業者をぶちのめした、無礼な俳優や新人にヤキを入れたなど、挙げればキリがない所を見ると本当なのでしょうね。

その一方で、’78年公開の映画『事件』では、『日本アカデミー賞』の最優秀助演男優賞、『ブルーリボン賞』の助演男優賞などを受賞。
’90年代以降に渋く息の長い演技派に移行する片鱗がこの頃から見えています。

お茶の間の人気者に

’80年代後半からは、活躍の場をTVドラマや2時間サスペンスに移した渡瀬さん。

’83年のNHK 連続テレビ小説 『おしん』を皮切りに徐々に活躍の場がテレビに移行していきます。
息が長い2時間サスペンスの代表格は、’92年から始まった『タクシードライバーの推理日誌(テレビ朝日)』と、『十津川警部シリーズ(TBS)』ではないでしょうか。
特に十津川警部は原作者にイメージ通りと言わしめただけあると思います。

(C)bunkatsushin.com
この二枚看板に甘える事無く、渡瀬さんは舞台でも活躍し、その他にも
’02年からは『おみやさん(テレビ朝日)』、’07年にはNHK 連続テレビ小説『ちりとてちん』、そして’09年からは『9係』に挑戦するという意気込みがありました。

これだけ精力的に活躍していただけあり、周囲の人間が渡瀬さんの病状に気がつかなかったのも無理はなかったかもしれません。

兄弟共演が殆どない理由は?

渡瀬さんといえば、実兄で石原プロダクションの屋台骨を支え続けていた渡哲也(75)抜きに語れません。

渡さんのデビューは渡瀬さんがオーディションの書類を兄名義で勝手に日活に送った事から。まさかこれが兄弟俳優スターの道に繋がると思わなかったでしょう。

弟の死に対し、渡さんは
『当初よりステージ4、余命1年の宣告は受けていましたので、今日という日が来る事は覚悟しておりました。』
とコメントされていました。

スタッフも共演者も渡瀬さんが生前中辛かったのか、苦しかったのか、判らない。唯一判るとすれば、奥さんのい保さんか、渡さんだったのではないかと思います。

’15年に急性心筋梗塞になり、表舞台から身を引きリハビリ中の渡さんを、渡瀬さんは、御互い励ましあう意味で時々訪ねてきたのだそうです。

兄弟共演が殆どないのは、仲が悪いという噂もたちましたが、実はそうではなく
御互いが共演すると照れるから、いい脚本がみつからないから

というのが本当の理由だったのだそうです。

『十津川警部シリーズ』50回記念で兄弟出演となった回でも、普段は現場で仕切る渡瀬さんが、兄渡さんを前にすると、弟の顔になるのに、現場の人たちは驚いたのだとか。

兄として俳優として、どれだけ渡さんを尊敬していたのかが、わかりますね。

第二の高倉健として

渡瀬さんのデビュー当時の、キャッチコピーは第二の高倉健だったそうです。

(c)geitopi.com
その夢は叶ったといっても過言ではないかもしれません。

同業者の方に、役者として、男として、人として、格好よかった、僕の目標でした(草刈民雄)と言わしめた事で判ります。

渡瀬さんの遺作は、今月25,26日放映の『そしてだれもいなくなった』となります。
ご冥福をお祈りいたします。

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