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ラップトップノマド、ベビーカー、マルチ商法…長居する客にカフェが下した勇断とは?

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カフェのフランチャイズオーナーや、喫茶店の店主からしてみれば、お客さんは、満遍なくいろんな時間帯に来てくれる方がありがたい。

特定の曜日、時間帯だけ、ありえないぐらい混んでいて、他の時間帯が開店休業状態というのは、二昔前では、ありえなかった事ではないだろうか。

©sirabee.com

喫茶店やカフェに限らず、お店のお客さんとして理想的なのは、
店が大事にしている雰囲気を崩さず、長居をせず、少しだけくつろいで去っていく人なのだろうと思う。

だがスターバックスの日本第一号店が進出して以来、お客のモラルが崩れてきた。
スターバックスの功績は、コーヒーやカフェラテを中心としたドリンクをお洒落に気軽に飲める文化を全国に広めた事だが、店舗数の拡大と共に、客のモラルが低下したのも事実だ。

以前は店で長居をしたり、隣に座る客に嫌がられるほど大声で喋るのは、おばさん連中か、商談の為に会社の近くの喫茶店を利用する中年サラリーマンだけだった。

哀しい話だが、これら、おばさん連中と、中年サラリーマンの礼儀しらずだけが、日本のカフェ業界に、年代を問わずいきわたった事になる。

コーヒー業界も、スターバックスをはじめとしたセカンドウェーブ、ブルーボトルコーヒーをはじめとしたサードウェーブを通り越し、今年からはフォースウェーブに突入しようとしている。

フォースウェーブは、コーヒーの産地が細かく指定され、誰でもトップバリスタの入れ方を再現出来るというのが売りだが、それ以上に、一部のフランチャイズコーヒー店では、生き残りをかけて『質の良いお客に選ばれる店』になるよう、自助努力をしている。

混雑時に時間制限をした店主の勇断

京都市の河原町三条~四条河原町~烏丸までは、フランチャイズコーヒー店、独立系コーヒー店の激戦区だ。これらが、土日祝日には昼~夜には、どの店も満席になる。だがその実情は正直喜べるものではない。

飲み物を飲んだ後に30分ぐらいくつろいで店を後にするという昔の喫茶店での過ごし方ではなく、これらの店を利用する人の多くは、土日祝日だろうが、最低二時間は長居するのだ。私自身は、長居は2時間が限度なので、それまでに店を出てしまうが、世の中には、厚かましい人もいるらしい。

そんな中、河原町三条と四条河原町の間にある、タリーズ寺町六角店が、土日祝日に画期的な試みを行っている。
土日祝日の午後~夕方までは、1時間入れ替え制にしたというのだ

こうした店では、セルフサービスなので客はどの席に座っても良いのだが、回転率を上げる為に、店員が案内するまで客は、座れない様になっている。

タリーズ本社には、この様なマニュアルはないと思うが、アジア系の訪日外国人、コンセントにスマホをつないでゲームをする子供、ラップトップPCを広げるノマド、長話をするカップルなどに悩まされた結果、出した結論だろう。

以前同系列の御幸町店に行った時、高校生5人組が『今から勉強するので椅子借りてもいいですか?』と二人掛けの所に一人で座ってる人の椅子をかたっぱしから奪っていった。
で、勉強をするのかとおもえばスマホゲームの長居である。
以下のツイッターの様な光景とよく似ている。

この様な客を座る前に追い出すという意味や、喫茶店でくつろぐ質のいい客を確保する目的で、対策を立てたのであれば、良い事だと思う。

この店の裏にはスターバックスの新京極店、近辺にはタリーズの御幸町、河原町OPA店、スターバックスでは、リザーブ店である三条京阪店、高島屋の前にある四条河原町店とある。

その他にも六曜社、エレファントファクトリーなど口コミで有名なコーヒー店もあるし、長居して喋りたいのであれば、サンマルクやコメダや星乃珈琲やマックもある。1時間で追い出されるのが嫌であれば、他の店に行けばいいだけの話だ。

私自身も、週末にこの店に行ってみたのだが、店員から説明をうけて納得出来ない客は出ていき、1時間制というので納得した客は座り、1時間たったころに客が自主的に席を立っているのを見た。
以前の様に、満席なのに座っている人のドリンクは空容器、という事もなくなり店としての回転率は上がっていると思う。

競合店であるスターバックスで頻繁に見かけるのが、団体で店に入り、一人だけがドリンクを注文し、残りの数名はお茶を持ち込むか、何も注文せず長居をするというケースだ
祝日によくみかけるが確信犯だというのが丸わかりで、こうした客を追い出さない限り、店としての売り上げも上がらないばかりか、クオリティも上がらない。

私の知り合いは、友人と意気投合してベーカリカフェで5時間も喋っていたというが、そこのベーカリーカフェは、そんなオバサン連中に居座られたせいか、数年後に閉店してしまった。これでは営業妨害である。

喫茶店やカフェに到着するや否やラップトップを取り出す輩には、これぐらいの制裁は必要だろう。

国は『お客様は神様です』と言わんがばかりの政策を取り、訪日観光客がカフェやドラッグストア、デパートを荒らし放題にしているのを野放しにしているが、これからは店も客を選ぶか、店が来る客をしつけるべきではないだろうか。

店側が客をしつけられるか

来る客拒まず状態だと、本来、来てほしい質のいい客が逃げていくというのは拒めない。

フランチャイズコーヒー店の中には、ホテルやビルテナントの一階、ショッピングモールに出店する所があるが、本来集客したい客層とかけ離れた客層にのっとられている例も見かける。

大阪某所のホテルに入店しているスターバックスは、ロビーの一角を陣取りネットワークビジネスの勧誘をやっている団体がある。

コーヒーを次々と注文するので、お得意様ぶっている様に見えるが、毎日毎日同じ所で何時間も居座っている姿は尋常ではない。私の仕事の出勤時と帰宅時に同じ人間が同じ場所に座っているのだから、どれだけ居座っているかが判ってしまう。

他にもカフェラテを注文し、おでんを食べだしたOLや、本を読んでいるの客の横に泣き叫ぶ子供を乗せたベビーカーを横付けするママ友軍団など、他人に対する思いやりがない様はあきれてしまう。

店側が独自のマニュアルを作ってこれらの客を追い出さなければいけないというのは、実に哀しい話だ。
昔は店に長居をせず、長居したのであれば、お詫びをしてから去っていくのが礼儀だった。だが今では『長居をして当然』という人があまりにも多すぎる。

スターバックスが日本に上陸した当時、ノマドをする人も、ベビーカーで強引に店に入り込むヤンママも、長話する人も居なかったと思う。最初は知らない人と相席で、私は相席になった全く知らない人と意気投合して、執筆業の仕事を初めて貰ったのを覚えている。
今のカフェにその様な縁はあるだろうか。カフェで失礼な行いや、度を越した長居をする限り、その様な縁は訪れないだろうと思う。

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