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フォロワーが1000人を越すFBユーザーは孤独感を感じる

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10代~20代のFB離れが進む一方で、何千人という友達やフォロワーを持つ人が居ます。


彼、彼女らはどんな目的でFBを使っているのでしょうか。

1000人以上の友達を持つ人は100人に1人

FBユーザーの利用者を職業別に見ると、4割を占めるのがフリーランス(自由業)です。

会社員は2割に満たず、FBを使う目的は、友人の繋がりから仕事に発展させたい人、趣味の延長が仕事の人であることが判ります。

昨今、FBの高齢化が問題になっていますが、これらの人々は仲間づくりの為、サークル感覚で使う人が参加しているのが判ります。

1000人以上の友達を持つ人は、登録者の1.8%。

私の友人も1000人を超え、2000人、4000人越えで、FB友達登録数限度の5000人が目前の人も。

彼、彼女らに聞くと、FBを始める前から友達だった人に申請を出した時点で既に100人以上いる事が判りました。

そこから友達の友達が顔見知りという事で縁が広がり、300人に増え、彼、彼女らがイベントやセミナーに参加したり、FBのグループの幹事になった途端、一気に1000人、2000人を超えるのだそうです。

友達の数が1000人を超えたり登録者数1000人を超すグループを作っていると就職活動に有利だといわれています。
これはそれだけ発信力のある人、影響力があり人望がある人だと思われているからです。


その一方で疑問なのが、FBの友達が1000人以上いる人が友達の顔、プロフィールを全て覚えていて的確なレスを平等にしているかという事です。

友達が1000人を越すと孤独になる

FBの友達が1000人を越した人は2タイプに別れます。
1つは、FBを広報代わりに使う人です。自由業や自営業の人、もしくは企業の広報担当者に多く、投稿内容はイベント告知や報告になります。

もう1つは、趣味の延長で仕事をしている人で、気が付いたら友達が1000人を超えている人です。会う先々で気軽に友達申請を受け付けた為、友達の量が多くなり、整理をしなかった為に増えたといえます。


FBは広報と割り切り、何千人に増えた人に情報を配信しているユーザーは、友達申請している側も、情報を受け取るのが目的ですので、問題はありません。
実際に企業のFBや有名人に友達申請している人は、その人に関するイベントやグッズ発売の情報を得るために申請している人もいるでしょう。

ですが後者の場合、孤独感から、誰と構わず申請があれば受け入れ、逆に自分からもお気楽に友達申請してしまうので、何千人友達がいても浅いつきあいしか出来ない人も居ます。


私の古い友人で、FBの友達が5000人近くに達する人が居ますが、その人に聞くと、自分からも気軽に申請し、申請があれば誰でも受け入れた結果、人数が膨れ上がったというのです。
その人が後から友達申請をしたり受け付けた人の中には、私とは犬猿の仲の人も居ますが、その人からしてみれば、面識がある程度の浅い付き合いで申請をうけたというのです。


5000人近くもFBの友達がいるという、その人の私生活はどうなっているのかというと、案外孤独です。

その人が学生の時に親は離婚。父親に引き取られ、母親には会えず、大学に通わせて貰えなかった上、テレビも見させて貰えず、近所に住む大人たちに育ててもらったといいます。

私は、その人が学生の頃からの友人ですが、傍らからみて、
FBで何千人と友達が居ても、所詮ポジティブで楽しい話題や、誰かを貶めるネガティブな話題しか共有できないという事が判りました。

友達として接して、お互いのいい所、悪い所、妥協案を探るような議論は、なかなかできません。

他にもFBの友達が3000人以上いるフリーランスの知り合いがいて、彼はFBの友達が増えた時点で広報として使う事を決めました。そんな彼でも

『全員与党の国会で諸手を挙げて賛成する議会に居るみたい、いつもホームで全員ディフェンダーでサッカーをしてるみたいな感覚…』
と、かつてのハングリーさが有名になることで失われた絶望感に襲われたと書いていました。

何故こんな事になるのでしょうか。

無作為に広がった対人関係が不安感を産む

MITの心理学者 Sherry Turkle氏によると、友人の数が増えれば増える程、孤独に苛まれるというデーターが出ています。

Twitterも副垢を持つ人が居ますが、あれは趣味で繋がった人同士の人間関係で本音が言えなくなり、息苦しさを感じた結果なのです。主義は強いが主張は強くない人の典型的な例です。
そうでなければ朝井リョウの『何者』は受賞しません。

大切な事は誰に相談するか、バブル真っ盛りの’85年でも親友は3人という結論が出ましたが、’04年に同じ調査をやった結果0人になったのです。
いつ、どこで、誰が誰とつながっているか判らない。

マット・ディモン演じる記憶をなくしたCIAの暗殺者ジェイソン・ボーンは、誰も信じずに生きていきますが、彼の様なヒーローが支持を得る一方で、ルフィの為なら仲間が命をはる『ワンピース』が受けるのは、こうあって欲しいという理想だが、それははかない夢だからでしょう。

霊長類の調査のスペシャリスト、ロビン・バンバーによりますと、人間が管理できる友人の数は150人が限界だと言います。
これ以上登録している人を見かけたら、友達の整理をしていないと思った方がいいのです。
逆に仲のいい友達は15人、親友の数は5人までとされ、これらは脳の大きさと関連しているといいます。


FBや他の趣味の仲間の友達の人数が10名前後と基本的少なく、定期的にどの友達ともコンタクトを取れる人が一番信用が置ける人と思って間違いはないでしょう

FBに参加しない有名人の代表格といえば、マツコ・デラックスです。彼は概要は知っているものの参加しないのには理由はあります。

マツコは『ストレスの原因は対人関係なんだから、極力対人関係を作りたくない。数が多ければ多いほど、そこにストレスは発生するわけじゃない。最低限の人数でアタシは生きていたいの。友人も仕事仲間も含めて。』
と理にかなった事を言っている。さらにFBの友達の数やインスタ自慢をする人にグサっと釘を刺した。

『SNSは無作為に、対人関係が広がっていくわけじゃん? アタシはその神経が逆に分からないんだよね。なんでそんなストレスを自分から抱え込むんだろうって、ずっと思ってるから』

「そんなに自慢するほどの人生を歩んでる人、いる?」
対人関係によるストレスというリスクを背負ってまで「仲間」を増やすことに躍起になるのか、そこでは自分と違った意見や人生観を持つ人から睨まられる危険性もあるというのに。

ブログやFBという場所を借りて、頼まれてもいないのに実況中継したり、マウンティングする事に忙しいFBおじさんやFBおばさんの存在は不安の裏返しでしょう。
FBで何千という友達を作ったとしても、本当の友達が居ないという状況は、定年退職後に何の生きがいもなくなったサラリーマンのむなしさに通じるかもしれません。

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