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【終活】お墓が危ない!霊園倒産?離檀料数百万?

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お盆やお彼岸にお墓参りをしている人であれば、貴方の先祖代々の墓地がきちんと管理されているかどうかチェックするべきです。


もしも、貴方の先祖代々の墓地が、『〇〇霊園』と名前の付く公益法人が運営する大型霊園にあり、横の墓石が倒れている、草が生えていて荒れ放題、空き地が目立つなど、荒れている痕跡があるようでしたら、墓地を管理している宗教法人が倒産する危険性があるからです
一昔前は、悪い意味で墓地経営は老人ホームと並んで安泰と言われていました。しかし、少子化が顕著となり引き墓する人が目立ち、お墓を必要とする人が居なくなった今、お墓参りの意味すらも問われています。


お寺が持つお墓にお参りする人も、お墓が要らないとなると、それなりの揉め事に巻き込まれるようです。

墓地の管理ってどうなってんの?

墓地を管理する公益法人は新しい墓地を造成すると、各区間の永代使用権を石材店に売ります。
石材店は、墓石と永代使用権をセットで、遺族に売るので、石材店と公益法人が儲かる仕組みになっています。

ですが墓地の区画が全て埋まってしまうと、石材店は全く儲からなくなり、石材店と管理する公益法人との関係がなりたたなくなります。
そこで墓地管理者は、墓地の周りの清掃や管理を定期的に行うという名義で『着地料』を遺族から毎年徴収しています。

平成11年に墓地埋葬法施工規則の一部が改正され、無縁墓の改葬手続きは簡略化されています。

改正前は、無縁墓の改葬手続きは実質上不可能とされていましたが、この法律が施行されてからは、一定の手続きさえ踏めば墓地管理者が無縁墓を処分する事も可能になったのです。

墓地の使用者から長い間管理事務所への連絡や支払いがなく、なおかつ所在不明のお墓は、無縁墓とみなされ、住職など墓地管理者にとり墓の前に手居を予告する札が立てられるケースがあります。

明確な決まりはありませんが、着地料を3~5年滞納していると、これまで使っていた墓地から遺骨が移動され、共同墓地に埋められてしまう危険性があります。

無縁墓の跡地は、魂抜きをした後、別の遺族に永代使用権と石材費を支払って貰い、使用して貰う事になります。こうして墓地経営は成り立っているのです。

公益法人は、財政基盤や実益で審査されるので従来は倒産のリスクがないと言われていました。ですが、現在は無縁墓が出るのを待つような人気の墓地でもない限り儲かっているとは言えません。

その原因は、墓地が電車の最寄り駅にない事にあります
駅からマイクロバスに乗って一時間以上かかる山奥の墓地に誰が行くでしょうか。行くだけで気分が沈むと思います。

私が知っている人気の墓地は、大手私鉄沿線から歩いて行ける所で、着地料は宗派の中でも高いにも関わらず無縁墓が出た数週間後に次ぎのお墓が建つほどの人気です。檀家さんは地元の方が多く盂蘭盆会などイベントにはほとんどの檀家さんが参加されています。

お盆と正月以外お墓参りに来る人がいない、公益法人の墓地は、つながりも薄く、義務でお墓まいりをしているわけですから、運営上の危機が迫るのは仕方ない事です。
実際に東京都内の都市霊園では現在2000基以上の無縁墓が共同墓地に収められることもなく放置され、問題となっています。

㈱第一生命経済研究所 ライフデザイン研究本部 のアンケート調査の結果、いつかは無縁墓になると回答した人は50.3%と半数に達しています。

自分の住んだことのない所に墓参りに行く事も居なくなるという事ですので、今のうちに責任をもって墓じまいをしておく事です。

お墓をいきなり移すと法外な離檀料を取られる

改葬の際、問題となるのが、お寺から、法外な魂抜料な離檀料を請求される事です。

改葬の手続きを進める際、どうしても必要となるのが『改葬許可申請書』に引っ越し元の墓の管理者(宗教法人)の署名・捺印(なついん)をする事です。
これに金を払わなければ判を押さないが出てきた。これがいわゆる離壇料のはじまりです。

免許の本籍地の欄が、墓地と同じになっている人や、半世紀近く本籍地に住んでいない人に、この様な問題が起こります。

一例で申し上げますと、先祖代々のお墓は東北にあるものの、東京に40年近く住んでいる70代の夫婦が改葬しようとした話です。
先祖代々の墓が東日本大震災で倒壊した事もあり、娘たちの事を考え、先祖代々の墓を東京に引っ越す決意。

娘に負担をかけたくないので、改葬した後は、家の近くの寺の納骨堂にうつしてもらい、時をみて永代供養して貰おうと思っていました。
3年前の夏、この夫婦はお盆の墓参りに行ったとき、住職に改葬の話を持ち出したが、住職は『遺骨を外へ出すなら離檀料600万払え』とのたまったそうです。

関西でも、認知症の為、施設に入っている80代の方が、先祖代々の墓を納骨堂に移す際に、後見人が寺に離檀料1250万円ぼったくられそうになり、弁護士が仲に入ったというケースがあります。

後見人の話だと、納骨堂は依頼者の家から近く寺が供養してくれる所があり、依頼者の親族から了解をとってある事。依頼者の先祖代々の墓は誰も墓参りをする人も居ない事から親族の方に話を聞き離檀に踏み切ったといいます。

この様な高額が離檀料を求められる背景にあるのは、寺の檀家離れが深刻な事も第一の理由です。
静岡に寺を持つ曹洞宗の若手住職曰く、この手の話が表面化しだしたのは、ここ5年の事。
『寺も檀家に抜けられると経営に影響する。寺の維持に関して他の檀家さんの負担が大きくなることにもなる。それまでは、檀家を抜ける側も『長いことお世話になりました』と、若干の布施を置いていく感覚があったと思う。でも、寺と檀家の関係が薄れてしまったため、そんな阿吽(あうん)の呼吸がなくなった。』と言います。

その他として考えられる原因は、檀家と寺の行き違いです。

寺によっては、檀家に年忌法要を何かと勧めてくる所もあります。
こんな事をいってはなんですが、山奥や田舎のお寺で年配の住職さんのいるお寺では、年忌法要を沢山やって、寺の維持に役立てようとしている所もあるぐらいです。
先程の1250万円も壇家に請求した寺は、檀家の断りもなく、勝手に年忌法要をやったことにして、帳簿につけておき、この檀家が着地料を払ってなかった事に腹を立て法外な離檀料を請求したのが真相と考えられています。

無論、墓の年間維持費である着地料を払わなかった事や、法要は要りませんと寺に念を押さなかった、いい加減な依頼主にも落ち度はあります。
結局弁護士をはさんで話し合いが行われ、離檀料は50万でおさまったが、これだけで済んだというのはありがたい方でしょう。
(以上:『終活読本ソナエ』’14年年冬号)

親族の大半が引き墓に了解し、住職がこれに応じていても、たった1人の親族がダダをこねて勝手な事をすると、寺だけでなく関係者一同に迷惑がかかる事もあります。

何がなんでもお墓参りをしておくと先祖からお礼が来ると思っている人は、この様な例を参考にして考えを改めた方が良いと思います。

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